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Vol.4 フルーティスト 大塚茜

MAMMA MUSE!「芸術家ママと子育てインタビュー」第4回は、双子のお嬢さんを育てながら精力的に演奏活動をされているフルーティストの大塚茜さんに、zoomでのリモートインタビューでお話を伺いました。絶対安静の多胎妊娠生活〜労力は4倍!の子育て、そしてフルートリサイタル開催の秘話も。茜さんの明るく前向きな思考のヒントがたくさん、アーティストなら今日にでも活かしたい集客のお話まで伺いました。


水野:いまお嬢さんお二人はおいくつですか? 大塚:今年で10歳の小学4年生です。実は最近娘が足を骨折してしまったので、朝は毎日学校まで送っているんです。


水野:それは大変ですね。赤ちゃんの時も心配なことは沢山ありますが、大きくなってくると活動範囲も広がるし、ケガも増えそうですね。私も高いところから飛び降りたりしてケ ガしていました(笑)。


大塚:そうなの?!彰子ちゃん活発な子だったんだね。


水野:お嬢さんは双子ちゃんですが、妊娠・出産はやはり大変でしたか?


大塚:これは本当に個人差があることなので双子の出産が全員そうだというわけではありませんが、私の場合は2週間に1度から、最後は毎週病院へ健診に行って、出産の2ヶ月前からは産むまで入院をしていました。双子はお腹も大きくなって重たくなります。重力で下へ降りてきて早産になってしまうため、絶対安静にしなければいけなかったんです。歩くのも控えなきゃいけないし、ずっと座っているのも良くないと言われ、病院のベッドで点滴をしながらじーっと仰向けで休んでいました。入院は急に決まったことでしたが、その甲斐あって二人ともしっかりお腹の中に居てくれたので、ほぼ予定通りに2000グラムずつの大きさで出産することができました。


水野 わぁ〜すごい…。やはりお腹に二人いるというのはリスクもあるし大変なことなのですね。そして、出産後も二人同時に育てるのは大変だろうなぁ。


大塚:彰子ちゃんは今お子さんが小さいので想像しやすいかと思いますが、何をするにも2倍!ではなく4倍!くらいの労力が必要だったかなと思います。一人が泣いて抱っこで落ち着かせて泣き止んだと思ったら、今度はもう一人が泣くということも日常茶飯事で、本当に寝られない日が続きましたね。

水野:一人でも寝不足になるのに…そんな眠れないなんて私ならおかしくなります(笑)。


大塚:でしょ〜。でも可愛いから頑張れちゃうんだよね!あとは夫と近所に住んでいる義父母に助けてもらってなんとか乗り越えられました。もしこれが一人で全部をやらなくてはいけない環境だったら、心が折れてしまっていたかもしれません(汗)。


水野:協力してくれる周りの人の存在は本当にありがたいですね。抱っこで腱鞘炎になるママも多いと思うのですが、お二人を抱っこするのに手や腕は大丈夫でしたか?

大塚:私はなぜか出産前の入院中に腱鞘炎になりました(笑)。重い体を支えてベッドから起き上がる時に痛めていたみたいです。生まれてからは腱鞘炎にはならなくて、まさかの妊娠中に腱鞘炎になるという珍しいことが起きました。赤ちゃんの頃は抱っこ紐とおんぶ紐を同時に使ったりもしていましたね!


水野:抱っこ紐とおんぶ紐!すごい。そして出産前の腱鞘炎は初耳でした。元々がスリムでいらっしゃるし、きっと急激に重くなった身体に腕が悲鳴をあげたんですね。茜さんはいつ頃お仕事に復帰されましたか?


大塚:産後初の本番は、出産1ヶ月後でした。それは2ヶ月間お世話になった病棟でのコンサートでした。


水野:わぁ〜とっても素敵です!


大塚:お世話になった先生や看護師さんに聴いて頂くことができて私も嬉しかったし、私と同じように入院中の妊婦さんの気分転換にもなったらいいなと思って企画させてもらいました。ホールでの演奏会は出産4ヶ月後でしたが、実はその後、夫の仕事で1年間イギリスに住んでいました。娘たちはその時9ヶ月くらいだったかな?


水野:そうだったんですね!飛行機での移動は大変でしたか?


大塚:さすがに夫婦で荷物を持って双子も抱えてというのは無理だったので、行きの飛行機は義母が一緒に来て手伝ってくれました。


水野:イギリスでの生活はいかがでしたか?


大塚:留学に憧れはあったし、普通なら結婚して出産した後に行くことはできないので「これはチャンスだ!」と思って、Paul Edmund Davies先生のレッスンに通いました。とても刺激的なレッスンで、先生に出会えて本当によかったです!Paul先生は私が帰国してから二度来日してくださり、夢見ていた共演コンサートが紀尾井ホールにて実現したのです。心から嬉しかったしあの感動は今でも忘れられません。子育ての面では1年という短い期間にも関わらず、両親や義父母が何度も助けに来てくれたので甘えさせてもらいました。


水野:公演や仕事のスケジュールはどのように決めていらっしゃいますか?


大塚:まずは夫に、それからお世話になっている義父母に相談しています。なるべく娘たちの学校行事には参加したいので、学校で配られる年間の行事表は年度の始めにしっかりチェックしてコンサートと被らないように気を付けています。我が家は双子の行事が全て一緒なので予定も考えやすいですが、年齢の違う兄弟姉妹となると行事や習い事もバラバラになるので大変だろうなぁと思います。お子さんがたくさんいるママを尊敬します。


水野:確かに…。私もこの前保育園の懇談会とコンサートが重なって悲しかったです。運動会や授業参観は絶対に行きたいなぁ。年間行事表のチェックは必須ですね。茜さんは普段どのように練習時間を確保されていますか?


大塚:今は娘たちが学校に行っている間や、寝た後から練習をスタートすることが多いです。ただ、練習し始めると楽しくて止まらなくなっちゃうんですよね。気が付いたら夜中の1時を過ぎていて「朝が来ちゃう!」と慌てて寝ることもあります。娘たちが小さい時は保育園にもお世話になりましたが、その後は幼稚園に通っていました。保育園と比べると幼稚園は帰ってくる時間がすごく早いので、自分の時間というのはあっという間でしたね。


水野:子どもが大きくなったらどんどん楽になるのかと思いきや、実は保育園に預けている時間が一番長かったりするんですよね。子どもの成長と共に親のスケジュールも変わっていくんだなぁ。


大塚:おっしゃる通りです!保育園より、幼稚園や小学校はあっという間に帰って来る日もあるし、また中学高校と大きくなったら進路のことも出てきたりと、結局ずっと忙しいのかなと思いますね。


水野:先輩方みなさんそうおっしゃいますね(笑)。覚悟して今を精一杯過ごします!



水野:お嬢さんは音楽はお好きですか?


大塚:はい!特に歌とピアノが大好きで、最近はフルートにも興味を持つようになってきました。吹きたいと言った時は触らせてあげるようにしています。ただ親子でレッスンってすごく難しくて、私は優しく言っていても、娘には「いいの!わかってる!」なんてあしらわれたりします(笑)。もし本当に習いたいということになったら、外の教室にお願いしようかな!と。あと、娘たちはよくアカペラで歌を歌うのですが、先日二人でハモりをつけて歌っていて驚きました。私が一緒に歌う時にハモったりするのを聞いていて、自然と身についたようです。フルートの曲を歌っていたり、自分たちで作曲して歌っていたりして「今の素敵だったから録音しよう!」なんて話をしていたりします。


水野:二人でハモって歌っているなんて可愛すぎます!さすが、アーティストの血を存分に受け継いでいらっしゃいますね。


大塚:私のコンサートも娘たちがすごく応援してくれるのでとっても励みになっています。


水野:習い事は何かされていますか?


大塚:音楽は二人ともピアノ、その他はバレエと習字と英語に行っています。どれも強制はしていません。ピアノは、最初は親も一緒じゃないとなかなか練習できないと思いますが、最近では自分から進んで練習するようになってきたので成長したなぁと思いますね。


水野:茜さんの伴奏をされる日も近いかもしれませんね!小学校に入ると習い事も増えたりして生活の流れも変わりそうですね。


水野:茜さんが目指すアーティスト像などはありますか?


大塚:皆さんに元気になってもらえるような演奏家になりたいかな!自主公演の演奏会は準備も集客するのも本当に大変だけど、自分自身音楽ができることが本当に嬉しいし、みなさんと一緒に音楽を共有したいという一心で頑張っています。


水野:素敵です。茜さんはいつも自主企画とは思えない程大きな会場でのコンサートを定期的に開催されていらっしゃいますよね。緊急事態宣言で延期になってしまいましたが、先週末も紀尾井ホールでリサイタル予定でしたよね。あの紀尾井ホールなんて、自主企画の規模じゃないです。本当にすごい!


大塚:ありがとうございます!みなさまのおかげでコンサートが開催できると感謝しています。5月の紀尾井ホールでのリサイタルは、緊急事態宣言発令のため開催できず延期になりましたが、7月24日(土)に、同じ紀尾井ホールで開催を予定しています。コロナ禍でどうなるかは分からない状況ですが、素晴らしいメンバーとの共演を心から楽しみにしています。宣伝期間も伸びましたし、コンサートに向けてさらにじっくりと練習に打ち込める期間が増えたと思って前向きに捉えています!ぜひ皆さんに聴いていただきたいです。これまで同様、お席は一席ずつ空けてお座りいただくようにしています。また配信も考えています!


水野:茜さんはじめ素晴らしいアーティストの皆さんでこのプログラム、それで紀尾井ホールなんてとても素敵だろうなぁ。ところで、実はずっと茜さんの集客の秘訣を伺いたいと思っていたのですが、伺ってもよろしいでしょうか?


大塚:特別なことはしていなくて、お一人お一人にお知らせメールを送ることだけは続け ています。9回断られても諦めません(笑)。だって次の10回目で来てくださるかもしれないから!!あとはSNSに情報を流してたくさんの方に見てもらえるようにするのも必要ですね!親子で楽しめるコンサートなんかはママ友もたくさんお誘いします。


水野:茜さんも地道な方法で集客されていらっしゃったんですね!華やかな舞台を支えているのは茜さんのコツコツとした努力の積み重ねなんですね。


大塚:コンサートを通じて、日頃のご縁や出会いのひとつひとつを大切にしています。


水野:本当におっしゃる通りですね。今日は茜さんとたくさんお話しできて、とても楽しかったです。最後に、これから出産や妊娠を控えている人や考えている人へメッセージを頂けたら嬉しいです。

大塚:子育てが大変であることは当たり前だと思っています!「大変なのが普通なんだ」と思うと、気が楽になるかもしれません。子どもが生まれたら地方の仕事に行けなくなったり、独身の頃より演奏会の数が少なくなるというのも必然だと思っています。数は少なくなっても、アーティスト活動できていることに感謝をして、一つ一つのコンサートを大切に演奏しています。

 子育ては自分の思い通りにいかないことばかりです。上手くいかない時は自分が成長できる時です!自分を追い詰めないで、冷静に考える時間を持ったり気分転換をする。頼れる方がいたら相談したりして、気持ちを落ち着かせることが大事かな。自分も一緒に成長していかなきゃいけないと思っています。

 音楽家も身体が資本なので、身体的にも精神的にも無理は禁物です。自分自身を大切にして、理解ある周りの人に感謝して、毎日を大切に過ごしていけたら幸せですよね。


水野:ありがとうございます。いつも明るくて前向きな茜さんからのメッセージ、とても励みになります。今日はたくさんの貴重なお話をありがとうございました。




フルーティスト 大塚 茜 Akane Otsuka


福岡県出身。第4回ルーマニア国際音楽コンクールにて全部門最優秀賞を受賞、併せて管楽器部門第1位及びオーディエンス賞を受賞。これまでにリサイタルを定期的に行う他、オーケストラのソリストとしても活躍。「美しく社会貢献する女性」をテーマにBEAUTY・SOCIAL・CAREERという3つのポイントを重視する大会Beauty Japan日本大会においてベストミュージシャン部門グランプリを受賞。

2019年9月より中央エフエム84.0で月~金朝7時~9時に放送されている「朝活クラシック」のパーソナリティーを務める。

これまでにソロアルバムとして『Garance-茜色-』『Happy Christmas』『スーヴェニール』『RUBIA』を発表。2020年11月、CD「スーヴェニール」収録曲より9曲を抜粋したマイナスワンCD付楽譜集『スーヴェニール フォー フルートソロ』を出版(大塚茜監修、ドルチェミュージックプロダクツ発行)。楽曲のアレンジがSNS等で話題を呼び、好評を得る。

コンサート情報/大塚茜Twitter:@akaneflute


◎チケット発売中「大塚茜フルートリサイタル」

日時:2021年7年24日(土)14:00開演

会場:紀尾井ホール

第4回ゲスト:大塚茜(フルーティスト)

インタビュアー:水野彰子(ピアニスト・SHALONE代表)

ライター:岩崎花保(フルーティスト・WEBライター)

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